オーストラリアのコアラ個体数が2018年から2021年にかけて約30%減ったとする推計を、El Espectadorが2021年9月20日付のEfe verdeの記事で紹介しました。推計を公表したのはAustralian Koala Foundation(AKF)です。ここでは当時の報道とAKFの資料を振り返ります。2026年の個体数を示すニュースではありません。

AKFの比較資料は、2018年の個体数を4万5,745〜8万2,170頭、2021年を3万2,065〜5万7,920頭としています。これは同団体が示した推計の幅です。全国合計とされる数値ですが、資料では南オーストラリア州の集計からカンガルー島を除いており、対象範囲にも注意が必要です。

地域別の比較では、ニューサウスウェールズ州とオーストラリア首都特別地域を合わせた減少率が41%、クイーンズランド州が37%とされています。これらも2018年と2021年を比べたAKFの推計であり、その後の増減を表すものではありません。

2021年9月20日付の発表で、AKFのデボラ・タバート会長は、2019〜2020年の森林火災だけでなく、干ばつや熱波、水不足も個体数減少に関わると説明しました。農業、住宅開発、採掘に伴う土地の開発・伐採にも言及し、コアラの生息地を守るよう求めています。これは当時の同団体の説明として紹介するものです。

今回確認した資料から、現在の個体数や各要因による減少分までは判断できません。「30%減」という数値は、発表主体、比較した年、集計範囲を伴う過去の推計として読む必要があります。

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